二匹のブル
訃報:いわしげ孝さん58歳=漫画家、「ぼっけもん」作者
「ぼっけもん」などの作品で知られた漫画家のいわしげ孝
(いわしげ・たかし、本名岩重孝=いわしげ・たかし)さんが6日死去したことが23日、分かった。58歳。葬儀は近親者で営んだ。 高校卒業後に鹿児島から上京した不器用な青年を描いた自伝的作品「ぼっけもん」で小学館漫画賞を受賞。純情な男性を主人公にした作品が多い。他の作品に五木寛之さん原作の「青春の門」や、「ジパング少年」「上京花日」などがある。(共同)
「ぼっけもん」「花○伝)などのヒット作もあるし漫画好きの人なら知ってる作者ちゃうかな?
オイラはこの人の絵柄があんまり好きじゃないので持ってるのはボクシング漫画の今回紹介する「二匹のブル」ぐらいかな・・・
では、漫画の内容を紹介します。
原作 瀬叩 龍
画 岩重 孝(この当時は苗字は漢字表記)
早野ひろみは聖ヨハネ学園というお嬢様学校の生徒。
その幼馴染の玄海源はボクシングジムの会長の息子で金港高という不良高校のボス。
源はヤクザの組に殴り込みをかけるような手の付けられない暴れ者だった。
ヨハネ学園の女子生徒を襲おうとしていた源をひろみがみつけその女子生徒が助けを求めたことでひろみと一緒にいた男が源を殴り倒す。
その男、太刀川リョオはヨハネ学園ボクシング部のキャプテンだった。
ただのアマチュアじゃないとにらんだ源が問いただすと、源の父親のジムに先週入門したというのだった…
リョオの家についていくひろみ、そこで知るのはリョオの家庭の複雑さだった。
リョオの母親はリョオを生んですぐ他界、母親の姉貴分である5人の売春婦がリョオの母親代わりなのだった。
そこへ、学園の神父であるマクファーソン先生が。
マクファーソンはリョオの母親たちとは馴染みでリョオのボクシングのコーチでもあった。
マクファーソンとリョオがジムに向かうと源が待ち構えていた。
対決を挑む源!
ジムの選手よりも強い喧嘩無敵の源のパンチをスイスイかわすリョオ。
それを見た源の親父である玄海会長はリョオはモノになると見初める。
リョオに失神させられる源。
しかし、意識を取り戻してすぐにリョオの後ろから殴りかかりボコボコにする源だった…
こうして二匹のブルはめぐり合う。
源の高校で行われたボクシング大会に出場していたリョオだったが源の命を狙うヤクザ達の争いに巻き込まれる、しかし源とリョオで返り討ちにするのだった。
そういう事があり関東の大物ヤクザに目をつかられて源はその大物に呼び出される。
そこで豪快な源を気にいった大物は横浜の縄張りを源に譲ることに。
大物は源の力量を図るために東大出のインテリ瀬木を源に付けて送り出す。
まず手始めに鮫田組への殴り込みをすることにした源が鮫田組に向かうと、組事務所がが先に襲撃をうけている。
偶然殴り込みに遭遇したリョオが見るとそのヤクザの組に殴りこみをかけてる相手がパンチンググローブをつけてることに気付く。
そうこうあって事件は解決、その殴り込みをした相手はリョオが出場予定の高校ボクシング大会に出場エントリーしている75戦75KOの注目選手、氷川銀二だった。
軽く打ち合う事になった二人だが、リョオのパンチは氷川にはまるで当たらない、最後に氷川のボディでダウンさせられるリョオだった…
それ以来自信を無くし落ち込みいらだつリョオ。
そんなリョオにマクファーソンは自分がボクシングを辞めたいきさつを話す。
一緒に切磋琢磨してきたライバルとの試合、ライバルの方が断然実力が上だった。
とどめを刺されそうになった時、ライバルが力を抜いてパンチを打ちプライドを傷つけられたマクファーソンは力任せにアッパーを振りぬいてライバルをKO,その時ロープに後頭部を痛打しライバルは帰らぬ人となったのだった…
リョオが聞く、「なぜボクシングにまた関わろうとしたの?」
「それは、リョオお前にあったから・・・」
そう、リョオはマクファーレンにとっての夢でもあるのだ。
マクファーレンの励ましで立ち直るリョオ。
氷川との対決の日が近づいてきたとき、源があることを思いつく。
リョオや氷川が出場大会でボクシング賭博を行おうというのだ。
警察が来る騒ぎになったが何の証拠もないので引き上げる警察。(この頃は暴対法なんてなかった)
氷川とリョオは順調に勝ち上がって行く。
決勝戦でぶつかる両雄。
樋川はリョオを見くびっていたので奇襲作戦が功を奏し最初にダウンを打某と自信を取り戻し両者激しい打ち合いに。
高校ボクシングのレベルを超えた激闘が繰り広げられ焦った審判団が両者RSCの引き分けの裁定を下す。
そこで賭博をしていたヤクザ達が大暴れをし大会はうやむやのうちに幕を閉じるのだった…
裏の世界でドンドン活躍し、力をつけていく源。
その頃リョオの家庭の問題が学園で問題になり父兄が学校にリョオを辞めさせるように騒ぎ出した。
それを学園長はなだめてくれたが悩むリョオ。
そんな時に玄海ジムで練習をしているとジムに氷川がやってくる。
氷川はアマエリートだったんでプロの名門ジムに入って来月プロテストを受けることを告白。
リョオにはいつまでもアマでやっていろと馬鹿にして去って行く。
氷川が去った後、リョオは学校をやめてプロに行くことを決心するのだった。
母親たちと学園長を説得しプロの道を進む事を決意するリョオ。
アマエリートの氷川は注目の中1ラウンドKOでデビュー戦を飾る。
ジムで練習をしているリョオに玄海会長はプロテストを受ける許可を出す。
喜んでいると氷川、源、が別々にジムに現れ、もう一人謎の人物が登場。
その男は源の知り合いでヤクザではないが裏の世界での大物の様だった。
その男大利根はリョオに出資することを考えてると言う。
そこでリョオの素質を見極めるために呼んだ男はモハメド・アリだった!
素質を確かめるためにアリとスパーリングをすることになるリョオだったが先に氷川が割り込んでやることに。
二人はアリを相手に打ち込んであまりにも巨大な存在感に自信を失ってしまう…
アリは二人の長所、短所をズバリ見抜き、それを言及。
大利根はリョオに出資することに決めるのだった。
いよいよプロテスト当日。
プロテストの相手はやたらとリョオに絡んできた黒人とのハーフ、ピート田辺。
しかし一方的にピートを打ち込んでプロテストを終わらせるリョオ。
玄海会長の息子である源がジムを引き継ぐことを宣言するとジムの選手はみんな出ていく…
そんな時、世界ヘビー級王者、ジョージ・ワトソン(タイソンね)が来日、源がワトソンの練習場として玄海ジムを提供することに。
ワトソンのプロモーター、ドン・ル・ロワ(ドン・キングね)も同時にジムに来る。
実は大利根はドンの命を狙っているのだった。
しかし源がヤクザの仕事としてドンの警護を引き受けていた。
ドン・ル。ロワは単なるボクシングプロモーターではなく国際的な組織の大物で日本に其の支部を作るための来日でもあったのだ。
それを何としても阻止するために大利根はドンを狙っている。
そういう裏の事情とは関係なしにワトソンの前座で試合出場が決まっていた氷川の対戦相手が怪我で出場できなくなった。
その代役にリョオがオファーされたのだ。
受けるリョオ。
そして試合当日。
世界ヘビー級タイトルの前座なので横浜スタジアムでのデビュー戦、球場内はあふれんばかりの人が集まっていた。
そして、運命のゴング!
自分も実力をあげていたという自信を持っていたリョオだったがその自信は1ラウンドであっけなく崩壊、スピードもパンチも段違いであることを再認識させられるリョオ!
ダウンを何度もし、絶体絶命の危機。
そんな時、大利根から氷川の弱点が伝えられる。
交通事故により右脇を痛めているというのだ。
それを聞いたリョオはなぜか執拗に左脇を責める。
しつこく左脇を打つうちに氷川にもダメージが現れ、リョオに氷川のパンチが見えるようになってきた。
しつこく打ってきたキドニーブローもかなりダメージを残しとうとう氷川がダウン。
リョオの仲間たちも歓喜するが、次のラウンドでももう氷川は回復逆に再びダウンするリョオ。
逆に開き直ったリョオは玉砕覚悟で打ち合うのだった。
しかし氷川はやはりダメージをため込んでいてリョオがダウンして立ち上がっても攻め込んでこない。
ここでまたボディでダウンを奪う再逆転。
しかし氷川は立ち上がると構えを右から左にスイッチ、左脇を完全にまもり右手一本で闘い始める。
左腕もかなりダメージを受けてるので完全に右一本で闘うと読んだリョオはインファイトを仕掛けるが氷川は無理に左を繰り出し、もうお互いガンガンの殴り合いに。
このままいけば判定負けになるとふんだリョオは勝負をかけるために氷川を挑発、左腕を後ろにし右手の一発に賭けるしぐさを見せると氷川もその挑発になり、右手一本に。
疑いに右ストレートを繰り出しダブルノックダウン!
お互い何とかフラフラになりながらも立ち上がるが氷川は急に笑い出しそのまま倒れ昏倒。
リョオの手が上がるのだった。
そのまま救急車で運ばれた氷川。
折れた肋骨が内臓に刺さっていたらしいのだ。
急いで病院に駆けつけるリョオたちチーム。
そこで氷川は粋をひきとる…
そんな頃1ラウンドでタイトルを守ったワトソンと源はホテルでどんちゃん騒ぎに明け暮れていたのだった。
しかし相手を死なせてしまったショックから立ち直れないでいるリョオはアメリカ行き所かボクシングを辞めると言いだすのだった。
相応して母親の墓参りに見んあで繰り出すと母親の墓の前に居たのは大利根だった。
ここで大利根が告白する、リョオの母親と昔愛し合っていたこと、リョオが自分の息子であることを。
つづく