オバマも救えないアメリカ
オバマ再選しましたなぁ~~~
林壮一さんのアメリカドキュメントシリーズの最新刊。
アメリカ下層教育現場という本で書かれたように高校教師をしたりアメリカ問題児再生教室という本で紹介したとおりボランティアで少年の面倒を見たりしていた林さんだが、奥さんが日本に帰国したいというので日本に帰ることになったが、アメリカにわたって取材を続けてる。
現時点を見てアメリカという国がチェンジしたかと言われると否と答えるしかないのが現実。
まずは自分が住んでいたネヴァダ州リノ市に。
教え子たちに再会し、近況を伝え合う。
教え子たちは初めて選挙に投票をしたらしい、もちろんオバマにだ。
まだ、オバマが大統領に就任したばかりの時点だったので多い期待をもたれてるようですな。
しかし時がたつにつれて各地の人のインタビューでオバマへの失望があらわになっていく・・・
LAにある、全米でもっとも危険とされる街WATTSという所で救済センターのようなものを経営してる黒人男性は希望を捨てずに救済を続けている。
オハイオ州、ヤングスタンという街はブルース・スプリングスティーンが歌った街。
かつては鉄鋼で栄えた街だったが今は半ばゴーストタウンと化している。
ここでも失業者、ホームレスがあふれ未来は見えてこない…
メキシコとの国境、サンディエゴでは毎日メキシコのテイファナから労働者が働きに来る。
アメリカがいくら不況でもメキシコで働くよりは全然良いのだ。
現在、ティファナは治安が著しく悪くなり凄く危険らしい。
オイラが1994年ぐらいに行った時は一緒に行った人に危ないから離れるなと言われてけどそんなに危険な雰囲気は感じなかったけどな。
次に向かったのはオークランド。
ここでは、白人警察官が無抵抗の黒人青年を撃ち殺すという事件が起こったのでその事へのインタビューを行った。
まずは自分がトレーニングをしていたジムの経営者に。
事件についてたはやはり人種差別に憤慨していて、オバマには期待してるがもし改善しないんならどうしようもない社会になってしまったというふうに考えている。
メジャーリーグのアスレティクスの黒人選手にもインタビューしたがやはり同じような答えが返ってくる・・・
ただ、やはり貧しい人はいるので旅行でカナダにこれる人は金持ちだと言われるのだった・・・
デトロイトも仕事がなく貧困にあえいで人が多く見られる。
ラスヴェガスでは10代のホームレスを救済する地域運営のボランティア団体に勤める白人男性にインタビュー。
この人はあくまでもポジティブにオバマに期待をしてるようだった。
そしてオバマの故郷、シカゴへ。
シカゴのゲットーでは黒人に襲われ、危機一髪で逃げ延びる。
最後にアリゾナ州、フェニックスでのインタビューは元IBF,WBC,WBOライト・フライ級王者”小さな石の拳”マイケル・カルバハル!
軽量級初のミリオンダラーファイターとなったカルバハルは、トレーナーであった実兄に貯金を使い込まれて今は酒びたりの毎日だった・・・
林さんに仲介を頼んでいたが林さんはやめるように諭したのだった。
タイのライト・フライ級チャンプ、サマン・ソーチャトロンは金の為に亀田と戦い惨めな姿をさらしたがカルバハルもそのような姿をさらす可能性があったと考えると悲しいな。
パンチだけならカルバハルよりサマンの方があったとオイラは思う。
この本を読んで思ったことは、アメリカがこうなったのもあまりにも国民が目先のことしか考えずにブッシュを大統領に選び、そのツケを払わせられてるのだと感じた。
オイラ政治、経済にうといんであんまり突っ込んだことはいえないが。
ただ、アメリカ経済が落ち込むと世界全体に影響も及ぼすのでたちが悪い・・・
クリントンの時代は本当に良かったらしいからなぁ~
今まで紹介した林壮一さんの本