らんぶるライフ はてな版

ボクシングの事書いてます

MOMO太郎

ザ・ウルトラマン、リトル巨人くんの内山まもるが逝去

ザ・ウルトラマン」「リトル巨人くん」などで知られる内山まもるが、12月1日朝、自宅で亡くなった。62歳。

内山はタツノコプロ在籍中に希望の友(潮出版社)でデビューした後、学年誌で特撮番組「ジャンボーグA」のマンガ版を連載開始。その後「ウルトラマン」シリーズを多数手がけ、中でも「ザ・ウルトラマン」は一大ブームを巻き起こした。
ウルトラマン」シリーズ以降は、人間を描くという意志のもと野球マンガ「リトル巨人くん」を発表。晩年はゴルフをこよなく愛し、現在はGOLFコミック(秋田書店)にてゴルフマンガ「デッドにピンを!」を連載中だったが、GOLFコミック2012年1月号の掲載話をもって絶筆となった。 

 

 ずいぶん亡くなってからたってしまったが漫画家、内山まもる先生 が亡くなったので追悼の意味を込めて内山先生のボクシング漫画MOMO太郎の紹介を。
 内山先生はオイラ子供の頃ウルトラマンの漫画を描いてて凄くおもしろかったんやよなぁ~
 よくある、子供向けのテレビ誌のように怪獣出てきてウルトラマンに変身してスペシウム光線で終わりという漫画ではなくハードな内容で大人が読んでも面白い漫画だったのだ。
 後は野球漫画、「リトル巨人くん」は読んでなかったけど昔あった巨人アニメ「童夢くん」(小学生が巨人に入団してプロで活躍するというような内容と思う)のプロトタイプでしょうな。
 
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 画 内山まもる 
 
 作 ヒロナカヤスシ
 
 この原作者のヒロナカヤスシって人知らんかったけど調べたら昔この人の原作漫画読んだ事あった。
 月刊少年マガジンで連載されてた「真田一平命がけ」ってやつ。
 確か、弱い少年が自分とそっくりの番長と入れ代わって番長からの通信教育を受けて鍛えて徐々に本当に強くなって行くという話やった。
 この人の格闘技経験しらないけど格闘技に詳しい原作者やな。(リアルに詳しいかどうかは知りませんが)
 漫画原作者の講義を受けた事あるんやけど専門分野を持ってるのは強みだっていうてたもんなぁ~
 
 では内容を。
 
 桃井太郎は元ラグビー選手で熱血漢の父親に愛情たっぷりにそれでいて厳しく育てられた絵にかいたような良い子ちゃん。
 小学1年生時に近所に越して来た武道家、伊庭七郎と出会う。
 伊庭は心形無辺流ボクシングジム練心塾というのを主催していた。
 興味を持った太郎は伊庭の話を聞き、入門することに。
 
 この伊庭の考えというのが興味を引く。
 
「 ボクシングとは世界共通のルールのもと世界で行われる唯一 剛法(打撃系)の格闘技。
 全世界共通のルールを持ちなおかつ生死をかけ本当に打ち合って勝負をつけられる万国共通の格闘技はボクシングだけ!
 だから私はボクシングを地上最強を目指す私の武道の実践の場として選んだのだ!!」
 
 ということである。
 他の競技の王者を自分の競技に引き入れて勝ったり、細かいルールで少しでも自分の有利な方向に持っていく格闘家は正直多い。
 しかし、この伊庭の考えこそが真の強さにこだわりを感じさせる考えと思う。
 ただ、魔娑斗がK-1ルールでボクサーに勝って威張ってるとボクシングファンは言うがキックの練習もせずに上がるボクサーが悪い。
 もう一つ、グレイシー一族が細かいルールを言いだして自分を有利しようとするのもそれは兵法である、つまり宮本武蔵がしてきたことと同じなので批判することではない。 
 ただ正直、本音を言うと一番競技人口の多い打撃系格闘技のボクシングで一番強いのが一番凄い(一番強いではない)って事がわからないのは頭が固すぎるなと思う。(格闘技ファンでボクシングをリスペクトしてない人はちょっと頭が固いと思う)
 
 話がそれたので漫画の内容に…
 
 小学5年生になった太郎は今日もボクシングジムに出稽古に。
 そこで太郎はウェルター級の6回戦,大羽と真剣スパーリングを。
 ジムの人間はもう太郎の実力がわかってるので驚きもしない、プロと真剣に打ち合う小学生、太郎は着々と実力をつけているのだった。
 中学3年生になりプロのジムでも日本チャンピオンとなった大羽以外の選手はことごとく太郎にやられるようになった。
 中学3年生となれば受験、優等生の太郎はすんなり進学校に入学が決まる。
 伊庭の推薦もあり太郎はボクシング部の特待生として招き入れられることに。
 新入生がり勉タイプの少年、小籔邦雄とともにボクシング部に入部する太郎。
 全国高校ボクシング選手権に出ることになった二人。
 太郎は小籔にボクシングを教えて小籔もめきめきと強くなるが決勝戦で二人は激突することに。
 まったく手加減なしに小籔を倒す太郎だったがそれこそが二人の間柄なのだった。
 これで東京代表になった太郎、小籔はそれをデータなどでカヴァーし太郎を日本一へと導くことを誓うのだった。
 東京代表となり高校でもヒーロー扱いされ騒がれる太郎。
 一回戦を難なく失神KOで勝った太郎、二回戦は小籔が恐れる青森代表の木村。
 木村は小籔が心配のあまり闇討ちしてデータ収集しようとして太郎が実行するという因縁ががあったハードパンチャー。(闇討ちと言っても正々堂々と対戦するのだが)
 その時のデータをもとに小籔は作戦を立て、太郎を勝利に導くのだった。
 3回戦はこれも強敵と警戒していた大阪代表、森野熊三。
 森野は伊庭がボクシングの手ほどきを受けた元世界チャンピオン大友に育てられた注目の選手だった。
 この試合ダウン応酬の激戦!
 最後は壮絶な打ち合いの中森野がダウンしそのまま吹っ飛んでさかさまになりあ足をロープに絡めて立てなくなり決着(笑)
 これは多分完全決着をつけさせないための作者の考慮ですな。
 4回戦、準決勝は和歌山代表、足柄さとし。
 紀州の金太郎と呼ばれる足柄は役の行者、修験者の息子だった。
 武道と行者はまったく違うものだが、熊と遊んで育ったような男に苦戦を強いられるが何とかKO勝ちで駒を進める太郎だった。
 太郎の次の対戦相手が決まるもう一方の準決勝試合は大会三連覇を狙う天才とうわさされる一柳天命と太郎の同級生の兄、浅利小太郎。
 浅利は太郎と同じ武道派のボクサーで今までの試合は偶然の事故に見せかけて武道の技を使い足をねんざさせたりして勝ち上がってきていたのだった。
 浅利の正伝一刀流と太郎の師匠伊庭の心形無辺流とは因縁があるらしい・・・
 天才一柳の腕を折りボクサー生命を断ち勝利する浅利。
 太郎は怒りに燃えるのだった。
 そしていよいよ太郎対浅利の決勝戦が始まる。
 正伝一刀流と心形無辺流の因縁とは一刀無辺流という流派の北斗と南斗の関係のようなもので表裏の関係であった。
 ボクシングの試合で武道の奥義を使い太郎を苦しめる浅利。
 しかし太郎も武道の奥義を利用して対抗。
 お互いの力を振り絞り壮絶な打ち合いをする両者!
 最後の一撃で両者ともに捨て身で打ち込むが太郎がダウン!
 しかしカウント中に浅利がダウンし失神、太郎は立ち上がり勝利するのだった。
 この勝負を決めたものそれは、浅利は人殺しの技の修練をしてきたが太郎は人間本来が持っていたまじりけのないものをいかに知恵に縛られずにそのまま出すかという稽古を続けていたからという伊庭の解説。
 正直、ボクシングやってる人間にしてみたら武道のうんちくは凄く余計に聞こえてあんまりおもしろくないですな…(苦笑)
 
 試合後、小籔は武術発祥の地、インドに旅立つ決心を、太郎は一刀無辺流の総本山長野に生き夕雲道人という達人に会いに行く。
 そこで気を体得し下山、色々な武道場へと修行に出る。
 そのころ、世界タイトルマッチのために来日中のヘビー級チャンピオンM・マルローが武術を馬鹿にした発言をし、夕雲道人が太郎とマルローを対決させることに。
 このマルローってまんまタイソンですわ(笑)
 マルローと太郎のノーヘッドギアのセメントマッチが始まる!
 そしてなんとマルローを失神KOしてしまうのだった…
 
 高校生でウェルター級のボクサーが世界ヘビー級チャンピオンを失神KOですか…
 まぁこの漫画ボクシング漫画じゃなく武道漫画なんで最強を倒してナンボのモンやからかも知れんけどボクシングにたいするリスペクトがあんまり感じられないというか武道は神秘の力ってスタンスなんでボクシングファンはあんまりおもしろくない漫画ですなぁ~
 80年代後半に武道ブームみたいなのがあった。
 日本独自の拳法、”骨法”というのがあるのだがその拳法は一子相伝だったらしいのだが堀辺正史という伝承者が一般に広めた。
 そこで格闘家が使い始めて一時期ものすごい話題になったりしてた。
 そのほか格闘技通信が創刊されて塩田剛三植芝盛平などの合気道の達人などが紹介され武道こそ最強の思想が広まって行ったのだ。
 最近連載が再開された月刊少年マガジンの「修羅の門」という格闘漫画があるのだがこれもそういうのにモロ影響を受けていて空手家の主人公の少年がボクシングヘビー級トーナメントに出て優勝したりしてたな…
 武道がどれだけボクシングで通用するか実際わからないけど、ボクシングヘビー級のファイトマネーの桁は半端ではない。
 もし武道がヘビー級ボクサーに通用するのなら欲にかられた武道家がボクシングに挑戦して来てもおかしくないでしょう~
 武道は道で金儲けではないとか言う考えの人も居るやろうけど人間てのは強欲なのだ。
 だからこの漫画はファンタジー以外の何物でもないのであった…