らんぶるライフ はてな版

ボクシングの事書いてます

ドキュメント 底辺のアメリカ人 オバマは彼らの希望となるか

 
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 林壮一さんのアメリカ下層教育現場 に続く本を紹介します。この本は、オバマが大統領になる前、ヒラリー・クリントン民主党代表を争ってる時から取材をして描いてる。
 低所得のアメリカ人、特にマイノリティーと言われる、黒人、ヒスパニック、アジア系、にインタビュー、もちろん白人にもインタビューしてる。
 最初はオバマとヒラリーどっちに投票するって尋ねて回ってた。
 民主党代表がオバマに決まってからは民主党共和党どっちに入れるかを問う。
 色々な意見があるなぁ。
 黒人だから必ずしもみんながみんなオバマを支持してないな。
 オバマにものすごく期待してる人もいれば経験がない、若いと言って切り捨てる人もいる。
 現在を見てるとオバマに期待を寄せてた人は失望してる人が多いんやろうな。
 政治、経済にまるで興味はないので詳しいことはわからないけどアメリカの景気がオバマに変わって格段に良くなったという話は聞いてない。
 まぁブッシュがめちゃくちゃにしたんで立て直すにも時間がかかるんやろうけど。
 まぁしかし、ブッシュを評価する人は皆無でしたわ。
 ブッシュがしたことはアメリカを支配してる極少数の富裕層が得することばかりやったみたいやからな。
 クリントンの時はアメリカはかなり良かったみたいやのに・・・
 
 デトロイトでのインタビューはデトロイトの悲惨な現在が語られる。
 ボクシングファンにとってのデトロイトはクロンクジム、ハーンズが思い浮かぶしけど、そのことについては触れられてませんな。
 一般には車産業が盛んだった大都会のイメージ。
 でも今はボロボロで昔の豊かだった時代が嘘のように寂れ切ったゴーストタウンの様な街になってるらしい…
 
 日系アメリカ人で第二次世界大戦で戦争に行った退役軍人にもインタビュー。
 日系人はあくまで日系人で日本人ではなくアメリカ人としての誇りを持って参戦していた。
 しかし敵性アメリカ人として収容所に入れられたりと苦労が多い。
 
 ロスにはコリアンタウンがあるのだがそこは完全にコリアンの街で英語も殆ど通じないところみたいやな。
 そこでのインタビューで日本人とわかるや罵るようなおばあさんもいるみたい。
 そこではヴァージニア工科大学で起こった韓国人留学生による大量殺人についても聞いてみたりしてた。
 
 そしてハリケーンカトリーナの被害を受けたニューオリンズ
 ここではブッシュの対応の悪さを多くの人が愚痴ってた…
 
 林さんは旅をする途中でオバマの演説を生で聴く機会に巡り合う。
 そこでオバマに魅了され彼に新しい時代を作っていく勢いを感じるのだ。
 まぁ今の観点で見るとオバマは演説はかなり上手いスピーチ上手の政治家だったということになるんやけど…
 
 はい、ここでボクシングファンにも興味がある人物が出てくる。
 WBC,バンタム級王者、薬師寺保栄WBA,スーパーフライ、WBA暫定バンタム級王者、戸高秀樹のトレーナーを務めた日系人トレーナーマック・栗原へのインタビュー。
 マックはハワイで育ち、日本語はほとんど話せない。
 マックと言えば、映画「ベスト・キッド」で主人公の少年に空手を教える先生ミヤギとそっくりやよなぁ~(リメイクではジャッキー・チェンが演じてた役柄)
 これはメキシコでも評判だった(笑)
 実際演じた故、ノリユキ・パット・モリタとは遠縁らしいな。
 マックはハワイでアマボクシングの選手として試合に出場していたが20歳にして選手は引退トレーナーを志すのだった。
 日系人として色々差別にもあったらしく、未だにアメリカのボクシング殿堂にはノミネートだけで入ってはいないと愚痴ってた様…
 マックもオバマには期待してたようだがしばらくしてから林さんが会うと感がが変わって批判してたみたい。
 まぁマックは先見の明があったんやろうか。
 ただ誰がなっててもアメリカの現状は打破出来ていなかったんじゃないかなって思うのはオイラだけじゃないでしょう。
 まぁ共和党が政権握ってたらまだ戦争は続いてる可能性もあるわけやから・・・
 アメリカの景気が上がらないと日本の景気もあがらんのやろうか?
 オイラにはそういうのまったくわからないんで何も言えませんが…
 
 この本を読んで、アメリカと言う国の現状が少しは見えてきた。
 たまにはこういうの読んでみるのも良いかもしれませんな。
 まぁやっぱりマックの部分が一番おもろかったんやけど(笑)