らんぶるライフ はてな版

ボクシングの事書いてます

BOX 暗い箱

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 今回は、狩撫麻礼 原作、池上遼一 画の「BOX 暗い箱」を紹介。
 時は昭和30年代・・・
 ジムのホープ、吉岡猛は、次の試合でノンタイトルながら現日本チャンピオ
ンと試合が決まっているジムのホープ
 試合前、あまり真面目に練習をしていない8回戦選手、首藤悟とスパーリン
グをすることに。
 格の違いを見せるはずだったが逆にボコボコにされてストップされる吉岡…
 首藤は、そのままバーのボーイの仕事に行くのだが、タバコを吸い、女を部
屋に連れ込むような男だった。
 
 吉岡のチャンプとのノンタイトル戦の日。
 首藤にたおされた事でナーバスになっていた吉岡だったがリングに上がると
動きは軽快、コーナーに戻った吉岡は会長にこの試合に勝ったら首藤とのスパ
ーリングをもう一度させてほしいと直訴するのだった。
 チャンピオンをKOで倒す吉岡。
 その夜ジムに呼ばれた首藤と吉岡のスパーリングが密かに行われた。
 それもノーヘッドギア、8オンスのグローブと言う試合と同じ条件で。
 そしてまたしても首藤にKOされる吉岡…
 
 会長は吉岡は間違いなく世界を狙える器だと確信しているのだがその吉岡を
あっけなく倒した首藤に期待を寄せる。
 だが実際は首藤は16戦7勝(5KO)9敗の平凡なボクサーで練習にもた
まにしか来ない不真面目なボクサー。
 しかし将来性を見込んだ会長は首藤を豪華な食事に誘いやる気を促すのだっ
た。
 そんな時、ジムにヤクザの親分が登場!首藤が親分の女に手を出したという
ことで落とし前をつけに来たのだ。
 会長は首藤はジムの秘密兵器だから許してくれと言うと首藤に興味を持った
組長が首藤と吉岡をリングで戦わせるために自分の息のかかったジムに移籍さ
せる事に。
 組長に期待されながら首藤はトレーニングに励むが移籍後の試合、日本ラン
キング入りをかけたランカーとの試合でKOされる首藤…
 組長はガックリくるのだが、吉岡に新しいスポンサーが付くという情報をキ
ャッチし悪巧みを思いつく…
 スポンサーに取り入って仲良くなり油断させてシャブ漬けにして首藤と吉岡
の試合を望むようにマインドイコントロールの様なモノを刷り込むのだった…
 一方、東洋チャンピオンを1ラウンドで破り、世界ランクにも入り後は世界
戦を待つばかりとなった吉岡。
 しかし、首藤に倒された記憶がぬぐえないままでいたのだった。
 そしてとうとうスポンサーから組長に、経営してるナイトクラブでの覆面マ
ッチが提案される…
 覆面マッチの当日、2人は控室に入るのだったが…
 スポンサー、組長が前座のプロレスを楽しんだ後メインの覆面マッチがと言
う所で2人が消えてることに気付く関係者。
 図られたことに気づき騒然としているときに組長はヒットマンに撃たれて絶
命!
 その時、吉岡と首藤は空き地でベアナックルファイトを!
 またしても倒される吉岡…
 その日以来首藤の消息はプッツリと消えるのだった。
 3か月後、微妙な判定で世界チャンピオンになる吉岡。
 そして日本は高度経済成長に突入するのだった…
         (完)
 
 この漫画の原作者、狩撫麻礼はオイラ大好きでほとんど持ってるのだ。
 ボクシングが好きみたいでボクシング漫画の原作や、ほかのジャンルの漫画
でもボクシングのエピソードがちょこちょこ出てくる。
 画の池上遼一は有名ですな。
 オイラよりちょっと上の世代なら男組、傷追い人、オイラの世代ではサンク
チュアリとかが売れてた、現在は三国志ものの覇(ロード)が連載中の現役バ
リバリの人気漫画家。
 漫画の説明の所には書かなかったんやけど、吉岡が日本チャンプと戦うシー
ンや一話が終わる最後の大コマで暴れ馬が幻想的に登場する。
 そして最後のページに 「以後、”暴れ馬”もその姿を消したー」という言
葉が。
 高度成長期以前のハングリーな時代に居たボクサーはいなくなったというこ
とが言いたいのかな?
 狩撫麻礼は他の漫画で渡辺二郎がボクサーなのによくしゃべる所が気に入ら
ないような書き方してたし昔の拳闘時代が好きなのかもしれんな。
 内容に関して言うとこういうチャンピオンよりも強い無名選手と言うのは実
際に居るようなのだ。
 オイラのデビュー戦の相手川津章くんは、元世界チャンピオンとスパーリ
ングして間違いなく打ち勝ってた。
 報道陣が来てる時だったんで津田会長が止めたほどである。
 ただダウンさせたわけではないけど。
 その世界チャンピオンも実力を認めてたほどだが、彼は日本ランキングにも
入れなかったのだった…
 まぁ彼の場合はジムが小さくて力がなくマッチメイキングに恵まれなかった
不幸があったんやけど。
 あと、いくら才能があっても練習しない選手はボロがでるんやろうなぁ~