ウルフ金串症候群
クロスカウンター合戦をするジョーの歴戦の中でも相当なタフファイトを繰り広げた相手なのだ。
試合内容は漫画を読んでもらうということで割愛させてもらいます。
後にフラフラしてる時期に再登場するのだ。
なんとヤクザの用心棒となっての登場・・・
取り巻きを連れていきがって、過去の栄光にすがって生きてる。
そこでプロの喧嘩屋、ゴロマキ権藤が現れる。
前にウルフが蹴散らしたヤクザの仇をとりに来たのだ。
ウルフは余裕をこいてたのだが割られた顎を蹴られてボコボコにされるのだ。
最初、このシーンを読んだときにはかなりショックだった。
ウルフは憎たらしいキャラだったが丈と死闘を繰り広げたライバル、初登場の権藤よりも思い入れも
深かった。
そのウルフがボコボコにされるのは悲しいものがあったのだ・・・
だからオイラ子供の時は権藤が嫌いやった。
マァ結局、権藤は丈にやられるんやけど、丈とウルフの差は目の輝きだった。
丈の目は死んではいなかったのだ。
引退したボクサーの悲哀を感じるシーンですな・・・
マァこれは、いわゆる「ボクサー崩れ」って言われるような元ボクサーのステロタイプをそのまま描
いてるよな。
今はそんなイメージもなくなってると思うけど元ボクサー=ヤクザ者ってのは昔の映画なんかにも良
く出てたらしい。
ボクサー引退後の仕事の話をしたいのではない。
ウルフが、取り巻きに向かって、
「矢吹丈との試合のことだがな・・・ 本当はもう一度やりさえすりゃあ おれはやつをKOできた
んだ いまごろは日本はおろか世界をねらう チャンピオン株だったんだ」
というセリフがあるのだ。
ボクシングの世界で 「たら、れば」ないとは良く言われる言葉だが言いたい気持ちはよくわかる。
特にウルフのような将来を期待されたボクサーが事故で再起不能になって挫折したものならそういう
ことは言いたくなるんやろな。
元ボクサーってそういう気持ちを残してやめてる人がほとんどかも知れん。
でも、そういうことはやっぱり言うべきことではないのも事実。
オイラの場合は、自分の才能を冷静に分析して考えてもベルトなんか巻けなかったのは良くわかって
るけど、もう少し一生懸命やってたらとか、途中でやめてた時期(4年近く)やってたらとかの後悔は
ある。
オイラは負けた相手と再戦するのがものすごく嫌やったけど、
「次やったら勝つ!」
って本気で言える人は心が強いんやろうな。
でもそういうことを言ってい良いのは現役の時。
現役時代はオイラみたいに負けを認めたり、自分の才能を決め付けるのは自分の力を限定したり伸び
なくなるだけ何で良くないけど、引退してまで自分の実力を過信する奴は相当痛いと思う。
ただ、ベルトを巻いてはなくても周りの人、会長であったりトレーナーであったりファンであったり
が実力を認めていた人ならその言葉にも重みがある。
ウルフの場合は才能があったのは周りが認めてるのでまだ良いのだが引退しても自分の実力に決着を
付けられずに”一人”で俺は強かったって言うてる奴は痛いよな(笑)
結果が出たらそれを認める潔さも必要やと思う。
結果が出たらそれを認める潔さも必要やと思う。
オイラはこう言う元ボクサーの性質を「ウルフ金串症候群」と名ずけた(笑)
一人で思ってるのもなんやからここで発表しました。
反論、同意、色々意見を聞かせて欲しいです。