頂上の記憶 一瞬の栄光を生きたスポーツヒーローたち
今回は、阿部珠樹 作の「頂上(いただき)の記憶」の紹介を。
この本は、ボクサーだけでなく色々なスポーツ選手のことが書かれてる。
こんな感じ。
で、今回は、小熊正二の「称号のないチャンピオン」だけの紹介。
まずは小熊正二の紹介を。
元WBCフライ級チャンピオン。(14代、17代)
ベッツリオ・ゴンザレスに判定勝ちしてWBCフライ級タイトルを獲得。
初防衛でミゲル・カントに判定負けし、王座滑落。
ココからが小熊正二の苦難の道なのだった・・・
世界戦だけを紹介していくがこんな感じ。
WBAチャンプ、アルフォンソ・ロペスに判定負け。
WBCチャンプ、ミゲル・カントと再戦、判定負け。
ミゲル・カントとの三戦目にも判定負け。(この時にリングネームを小熊から大熊に変える)
一度王座を奪った事のあるWBAチャンプ、ベッツリオ・ゴンザレスと引き分け。
ベッツリオ・ゴンザレスとの三戦目に12ラウンドKО負け。
韓国で、WBCチャンプ朴 賛希 に挑戦し9ラウンドKОに切って落とし再び王座に返り咲くのだっ
た。(6年ぶりの戴冠)
このタイトルを韓国選手相手に三度防衛。
4度目の防衛でアントニオ・アベラルに7ラウンドKО負けし王座滑落。
階級を上げて、ジャッカル丸山と対戦しこれに勝利。
12ラウンドTKО負けを喫し引退。
この「称号のないチャンピオン」は、二度目の戴冠、韓国での 朴 賛希 戦について書かれている。
当時、韓国では民主化デモで非常厳戒令が出されていたのだ。
今ほど,日韓も友好ムードもない時やしな。
題名の「称号のないチャンピオン」とは、輪島の「炎の男」大場の「逆転の貴公子」西城の「シンデレ
ラボーイ」等の今で言うキャッチフレーズのない地味な存在のチャンピオンを表している。
でも、一度チャンピオンから滑り落ちて6年間も挑戦し続けて再び返り咲いたボクサーもそうはおれへ
んやろな。
何度も世界戦を組んだ木村会長と最後に期待にこたえた小熊正二の精神力は本当に凄いと思いますわ。
この本は、雑誌ナンバーに掲載されてたものがまとめられたみたいですな。
文中、敬称略させてもらいました。