「ボクサー回流」

　今回は「ボクサー回流　平仲明信と「沖縄」の１０年」　山岡淳一郎　を紹介します。

　この本は、平仲会長の青春時代から、チャンピオンになるまでをレポートしたもので、世界戦に至るま

での裏事情のことなども結構詳しく書いている。

　最初は、作者自身の姿はまったく出てこないで、状況を説明したりなんかしていたのだが、ある事柄に

より、作者が顔を出さなくてはいけなくなったりして、ドキュメンタリーの難しさというか、面白さを感

じたな。

　今は、世界戦をするときは、たいてい帝拳プロモーションに依頼して組んでもらっているらしいんやけ

ど、沖縄ジムでは、会長自らが動いていろいろ苦労したみたいなんやよね。

　オイラは、沖縄の人間じゃないので、あんまり沖縄から、世界へってピンと来ないというか、気持ちも

わからないんやけど、郷土愛以外にも、意地とかモチベーションなんかにも、影響してるんやろね。

　しかし、ドン・キングに振り回されたり、練習しすぎで病気になったりホント大変な、思いしてますな

ぁ。

　人間関係もドンドン悪くなって言ったり、結構ダークな部分も書いてますわ。

　平仲明信というボクサーを知らなくても、ボクシング興行の裏側なんかを垣間見れた感じで読み物とし

てもおもしろいですわ。