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不登校克服ボクサーにプロの壁


不登校克服ボクサーにプロの壁 5戦未勝利も挑戦続く

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小・中学生時代の引きこもりを克服してプロボクサーになった23歳。初勝利をかけ、プロ5戦目に挑んだ。

 ウォズボクシングジム(京都市)の山田定幸は小学4年の頃から中学までほぼ不登校だった。漫画「はじめの一歩」の影響で中学卒業後にボクシングを始め、21歳でプロになった。が、デビューから4連敗。16日、大阪市のエル・シアターであった試合はスーパーバンタム級(約55・3キロ以下)で戦った。

 1回から距離を詰め、相手のボディーを狙った。身長161センチの山田は、自分より背の高い相手と戦うことが多い。「今までは単発だったのでコンビネーションを練習してきた」と言うように、左から右、さらに左と連打も出た。2回は開始からラッシュ。ペースを握ったように見えた。

 だが、長身の相手に左ジャブを当てられ、3回に入るとペースダウンした。最終4回は気力のぶつかり合い。相手のボディーは赤くなっていたが、大振りの右はことごとく外された。判定は1人が同点、2人が2点差で相手を支持。小差の判定で敗れ、念願の初勝利に届かなかった。

 判定を聞くと山田も落胆を隠せなかった。「山田自身は試合ごとに良くなっているんやけど。今回は勝ったと思ったんやけどな……」とジムの大森昌治会長(57)。ここ3試合は小差の判定負け。ボディーを当てても、相手のジャブをもらうことでポイントを失っている。器用なタイプではなく、スタイルは簡単に変えられない。長丁場ならボディーを攻めて相手を根負けさせることもできそうだが、まだ未勝利の山田は4回戦(4ラウンド制)の選手だ。相手を捕まえきれない試合が続いている。

 客席には、京都市立上京中3年時の担任だった野川晋司さん(52)がいた。卒業後、ボクシングを始めたいという山田から相談を受け、ジム探しを手助けした恩師だ。ここまでの全5試合、会場で祈るように見つめてきた。

 「いい試合をしてもポイントでは負けてしまう。勝負の世界は厳しいですね。定幸がやめると言うまで、応援に来ます」。プロの壁の前でもがく教え子を思いやり、言葉をつないだ。(伊藤雅哉)

 少し前の記事なんですが、気になる記事だったんで。
 自分のブログを見てくれるような人はボクシングファンが多いと思うんですが、一般的に地方に住むテレビ観戦が主のボクシングファンは世界戦、日本タイトル、強豪同士の試合、いわゆる強い選手に興味が行きますよね。
 ていうかそれしかほとんど目にすることは出来ませんでした。
 まぁ今はネット配信で4回戦の試合も見れる試合が多くなったので4回戦の選手を応援してくれるファンも増えてきてるのかもしれませんが。
 関東在住の熱心なボクシングファンだと後楽園ホールに通って4回戦の試合からチェックして将来のチャンピオンを発掘する喜びなんてあります。
 ただ、栄光を勝ち得る強者の陰にいつでも敗者がいるわけです。
 まぁその時敗者であっても後に勝者になる場合だってありますが、勝者と敗者の差がはっきりしてるボクシングという競技は残酷とも言えます。
 
 漫画、「はじめの一歩」の主人公の幕の内一歩は、いじめられっ子からそれを克服、ボクシングの強者になりという話ですが、そういう事は現実にもある話です。
 まぁこの記事の山田選手の不登校の理由はいじめだったかは書いてないんでわかりませんが、不登校から立ち直りボクシングを始めて精神的にも強くなりリングに上がった山田選手。
 でも、現実はなかなか残酷というか厳しい…
 プロのリングに上がっても5連敗となってしまった・・・
 
 こういう事実をボクシングを全く知らない人が読んだりすると弱い奴はやっぱり弱いんだなって思ったりしてしまうんだろうかって心配になる。(まぁ不登校になる=弱いという考え方も偏見に満ちていますがそこは勘弁)
 たいてい、ボクシングジムに入門する若者でもプロテストまで行く人は少ない。
 で、現在はプロテストに受かっても試合をしない記念受験のペーパーボクサーも多い中、現実にリングに上がってる人間が弱いはずはありません。
 リングに上がるというのは本当に怖いんですよ…
 自分なんかはリングに上がる直前まで地震が起こって会場がつぶれて試合中止になれへんかなって思ってたぐらいですから(笑)

 自分はボクサーとしての才能もなかったんで勝ち負け半々ぐらいのしょぼいボクサーでしたが、それでも勝ちがある。
 でも一勝も出来ずにグローブを壁につるす事になったボクサーも少なくはない。
 一般のボクシングファンは栄光の頂点を見てるんでそんなボクサーに興味も持つ人も少ないかもしれませんが、人それぞれのドラマがある。
 自分の友人のボクサーでも一勝も挙げられなかったボクサーがちょこちょこいます。
 自分が応援してるアンチェイン梶さんもそうです。

 でも、ある知り合いのボクサーで全日本新人王にもなったアマ出身のエリートだった人は
 「一勝も出来なかった奴はプロボクサーとは言えない」
 なんて言ってたんですがそれは絶対に違うと思う。
 リングに上がったことのある人はやっぱり胸を張ってボクサーと言える。
 ペーパーボクサーの事を揶揄したような書き方をしてしまいましたが、最初からライセンスだけとろうとした人とライセンスを取ったけど理由があってリングに上がれなかった人は明らかに違うんです。
 そういう人たちから見たらリングに上がれるだけでも幸せな事かもしれません。
 
 自分はデビュー戦で勝利した(2戦目で1ラウンドKO負けしてしまいましたが)したんで未勝利期間というのがないんですが、もし、自分が5連敗もしていたら?って考えるとあきらめてたと思います。
 ていうか5連敗どころか多分3連敗ぐらいで確実に辞めてたと思います(苦笑)
 そう考えると5連敗しても頑張ろうとする精神力に脱帽です。
 
 こんなこと書きましたが、もし山田選手の不登校の理由がぐれて悪くて喧嘩ばかりしてて喧嘩無敵のこわもてだったんならまた話も変わってきますなぁ~
 でもそれはそれでドラマありますが(笑)
 喧嘩無敵だった男がボクシングで未勝利ってそれはそれでかなり辛いでしょうから…