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ボクシングの事書いてます

弱虫ジョーかかってこい いじめられっ子不登校児との10ラウンド

 
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 今回紹介する本は元東洋チャンピオン、故柿沢慎一会長の著書、「弱虫ジョーかかってこい」。
 まずは柿沢会長の紹介を。
 ジャガー柿沢のリングネームで活躍した元東洋ライト級王者で栃木県足利市でJKボクシングジムを起こす。
 2006年死去。
 戦績 48戦 35勝(4KO) 11敗2分
 第12回、全日本フェザー級新人王。
 18戦目に引き分けるまで連勝を続ける。
 22戦目に初黒星、26戦目に初のKO負けを味わうも31戦目に東洋王座を獲得。
 東洋王者になった後ノンタイトルであのフィリピンの英雄フラッシュ・エロルデに判定勝ち。
 タイ人相手に一度防衛したのち、ノンタイトル戦でガッツ石松に判定負け、続く試合で韓国人に判定負けを喫し王座滑落、東洋王座滑落後は中南米に海外遠征に出され8連敗を喫する。
 日本に帰り一勝するがその次の試合で判定負けを喫しグローブを壁に吊るす…
 引退後は色々な職を転々としたが1996年、家族の反対を押し切り借金をしてまでボクシングジムを設立(奥さんとは離婚)という激動の人生を歩んだ…
 
 なぜ、借金をし家族に見捨てられてまでしてボクシングジムを起こしたか?
 それはいじめや不登校で問題を抱える小中学生に無料でボクシングを教えてあげようと考えたのだそう。
 
 そう、学校のいじめの問題は今に始まったことではない。
 オイラが中学生の頃の20年ぐらい前からもうとっくに問題にはなってた。
 そういう子たちの力になれればということだ。
 
 しかしいざ、オープンしてそういう子たちを受け入れても苦労が絶えない…
 まぁそういう苦労話を面白おかしく紹介してます。
 
 無礼な若者が土足でジムに来て一年で世界チャンピオンにしてくれとのたまったので怒鳴りつけたり、練習生がなんで月謝払って掃除させるのかと言ったので怒鳴りつけてやめさしたり…
 あの藤猛がジムを訪れボランティアでトレーナーを引き受けてくれたり(結局スポンサーがついて引き抜かれて隣街に引っ越して行った)
 色々なエピソードを読んでいると子供たちの常識の無さが多いことに気づく。
 これは親の問題なのだ。
 オイラの親も放任主義であんまりちゃんと教育してなかったと思うんやけどそれでも挨拶とかの常識はうるさく言われた。
 人とのコミュニケーションで最初にする挨拶すらできない子供を持って恥ずかしくない親はその人自身も挨拶できないんやろうな…
 まぁどっかのジム会長は自分は挨拶されてもシカトする癖に練習生には挨拶徹底させてるって得意げな顔でTVで語ってたけど(苦笑)
 後、柿沢会長は親が人任せな所も苦言を託してるな。
 オイラも常々思っていたのだが、子供にボクシングやらせようと連れてくるお父さんに一緒にどうですかって聞いてもみんな言い訳してしない…
 その癖に子供にあぁだこうだってオイラの居る前で支持したりするんやよな。
 じゃぁ、その人は経験者、もしくはボクシングマニアかっていうとそうではないのだ。
 多分パッキャオも西岡もしらん程度の知識やろう。
 そういう人たちはなにがしたいのか理解に苦しむ…
 でも子の親になった今、自分もそうならないようにしっかり子供に教育していかなければって思いましたわ。
 
 実を言うとオイラこの本を読んで、こういうボランティアも良いと考えジムのホームページに問題のある子の無料ボクシング教室というのを企画して載せてもらった。
 でもかかってくるのは無料という所に注目してる人ばかりだった。
 今でも載せてあるがここ3,4年は電話も鳴りません…
 無料ボクシング教室は土曜の夜のみなので問題ある少年を連れて来た親御さんが無料じゃなくてもと普通に入会していったりはしたことがある。
 その少年は無口で全然しゃべらないんでオイラから見たら全然変わらなかったけど親御さんにここへ来て代わりました、ありがとうございますって言われたときはうれしいけど何かをしたわけでもないのでちょっと申し訳なかったな。
 その少年はいまだにたまに来て黙々と練習をしていく。
 いまだに無口で殆ど会話ないんやけど(苦笑)