世界挑戦者とのスパーリング
こんな記事があった。
やっぱりのちの名選手っていうのはグリーンボーイ時代にも伝説を残してたりすることが多いのだ。
でも、有名選手になれない選手でもたまに良い所見せたりすることだってあるのはある。
オイラもグリーンツダジムの先輩、元WBAライト・フライ級チャンピオン井岡弘樹氏が現役で世界チャンピオンだった時の挑戦者、元WBAストロー級チャンピオンで井岡氏のベルトに挑戦してきた世界ランカー金奉準(キム・ポンジュン)とスパーリングをしたことがある。
その日は公開スパーリングの日ではなくただの公開練習の日だったのだが金奉準がいきなりスパーがしたいと言ってきたのだった。
そこでオイラともう一人のプロ選手が抜擢された。
新聞記者もたくさん来てたんで緊張もしたけど張り切ったんやよなぁ~
オイラはまだデビューしたての4回戦、もう一人の中居君はジムの期待の選手やったけど オイラと同じ4回戦やった。
金奉準も4回戦やと思ってなめてたんやろうなぁ~
対戦相手は井岡氏という長身のアウトボクサーやのにオイラたちはバリバリのファイターで背も井岡氏よりだいぶ低かった(笑)
1,2ラウンドをもう一人の中居君が務め、オイラが後半の3,4ラウンドを相手した。
もうのっけからガンガンの打ち合いやった。
監督に思いっきり行けって言われてたしちょっとでも疲れさせたりダメージを与えてジムの看板選手を有利にさせたいのが心情。
金奉準は、元世界チャンピオンやけどダーティーな選手やったなぁ~
インファイトしてると頭を抑え込んでそのまま背中に体重をかけて押しつぶすようにして相手を疲れさすような事をオイラにも中居君にもしてた。
後、手数が多いのとタフやったな。
でもオイラの良いパンチが当たって金奉準が一瞬よろけたのだ。
これはオイラのボクシング生活の中でも唯一と言える格上に対するベストショットちゃうか(笑)
オイラは10人ぐらいの元、後、現役の世界チャンピオンとスパーしてるけどぐらつかせたのはこの時だけやと思うわ。
冷静に判断すると、相手は試合前で減量してフラフラ、こっちは試合前じゃないんで元気いっぱいやったからなぁ~(笑)
それに相手は元ミニマム級で、オイラは当時フライ級やから階級も上やし。
しかし金奉準はえぇ度胸してるよな、いきなり敵地に来て何されるかわからんのに敵のジムの選手とスパーしようするんやから・・・と
その時の新聞でぇ~す!
パンチを受けてバランスを崩すシーンもって書き方してるけど完全に効いてぐらついてましたわ。
ギャラリーが湧いたからなぁ~
オイラこの時に本当にンガンガン行ったからスパー終わった後、当時井岡氏のトレーナーを務めてた村田英次郎会長(現エディタウンゼントジム会長)に
「どっちが韓国人かわからんかった(笑)」
って言われたもんなぁ~
(注)韓国人はバリバリの猛烈ファイターが多いので有名。
でもガチガチの打ち合いしたんで頭が少し痛くなったって監督に言ったら次の日の公開スパーは外されてテレビに映るチャンスを逃したのであった…
ちなみにこの金奉準、無名時代に日本に来て大橋秀行と対戦して判定勝ちをしてるのだ!
オイラが本当に強くて後に世界チャンピオンになってたらこの時のスパーを見てた記者の人が
「あの時から河合は将来モノになると思ってた」
なんて記事、書いててくれたんかなぁ~って妄想してます(笑)
わかると思うけど、俺は本当は強かったんや、運があればベルトに挑戦するぐらいのボクサーやったとかいうウルフ金串症候群的なことは言うつもりは毛頭ありませ~ん!
中年オヤジが息子にわしはこれでも昔、卓球の県大会で四位になったんやとか言うレベルの自慢話と同じようなモノと思ってください(笑)
(卓球の県大会4位のレベルもよく知らないですが…)t