鼻、見たらわかる!
あれは、オイラが試合で1ラウンドKO勝ちをした日のことだった・・・
試合会場を後にして仲間たちと祝勝会を居酒屋で楽しんだ後、シュガーレイ・カフェのマスターでジムの先輩、
KAN林さんと帰りの電車に乗り込んだ時のことだった。
いきなり、見知らぬオッサンがつかつかオイラに寄ってきて
「自分ボクサーやろ!」
と言うて来た。
オイラはてっきり、その日の試合を見ていた観客の一人と思って
「あっ、今日の試合見てたんですか?」
と、聞いたら
「試合?知らん!自分、顔はれてないやん!」
というようなことを言われた。
まぁ1ラウンドKOで勝った日だったんで、まともにパンチをもらってなかったからな。
「何で、わかったんですか?」
と、オイラが聞くとそのオッサンはこうの言ったのだった・・・
「鼻見たらわかる!」
れたもんである・・・
シュガーレイに一緒によく行ったボクサー仲間にはしょっちゅうネタにされてからかわれたもんです
わ。
オイラ、試合数が少ない割りに、鼻の潰れ具合がちょっとひどいのだ。
これには、オイラのディフェンス能力の低さともうひとつ理由があるのだ。
オイラはボクシング始める前から鼻がいがんでた。
高校生の頃なんかはそれをネタに友達からよく不細工な似顔絵を書かれてからかわわれたもんである。
写真を撮るときはいつも斜めを向いて撮ってたな・・・
そういうコンプレックスがあったからもう鼻をつぶしたかったのだ。
まぁ性格もあるんやけど、スパーリングでガンガン顔面殴らせて向かっていったもんである。
そのせいでプロテストを受ける頃にはもう鼻は軽く潰れてたんやよな・・・
今となってはバカなことをしたもんだと思うけど、まぁどっちにしろディフェンスはヘタなので遅かれ
早かれ鼻は潰れてはいたやろうけど。
そんなオイラのまだ鼻が潰れる前の写真を・・・
これでぇ~す!
このときはもう、高校を卒業してボクシングを始めてたんやけどまだ練習生でスパーリングもしてなか
った時。
まだフック教えてもらったとかそんなレベルやったかもしれん・・・
友達と車で九州旅行に行った時に、熊本の熊牧場で、熊の檻に恐る恐る近づいたときのもの。
真横から写真撮ることってめったにないんで鼻が潰れてないときの横顔の写真ってあんまりないんやよ
な・・・
で、つい最近の写真。
この前、知多半島に行った時に運転中に外を撮る為に撮ってもらった。
鼻、ペシャンコですな・・・
はっきり言って醜い・・・
まぁ今更治そうとも思ってないんやけど昔はちゃんと治したかったな~
でも、知り合いに言ったらボクサーとしての誇りやねんから治したらダメやって言われたわ・・・
その人はボクサーちゃうかったんやけど、どんなもんやろ?
鼻が潰れたことを誇りにするボクサーっておるかな?
逆にディフェンスがヘタでしたって言うてるようなもんやから恥ずかしいかも。
オイラは、別に誇りとは思わない、金があったら今でも治したいですわ・・・
今はまぁ見た目、的なことではなく、息がしづらいというまっとうな理由やけど。
口で息するから寝てるときにのどが渇くし、声も変になるからな。
顔が綺麗な人はボクシングしない方が良いですな。
どうしてもしたいならしっかりしたディフェンスを身に着けて欲しい。
猪突猛進なんて今の時代はやらんし、選手生命短くなるだけ・・・
ボクシングの醍醐味は打たせずに打つなのだ!
そういいながら、ガツガツの殴り合いに方が断然おもろいんやけどな~