ボクシング高山選手調停申し立て

ボクシングの世界チャンピオンだった高山勝成選手が、プロだったことを理由に日本ボクシング連盟が東京オリンピックの出場資格を認めないのは不当だとして、１９日、日本スポーツ仲裁機構に調停を申し立てました。
大阪府出身の高山選手（３４）は、ボクシングの主要４団体のミニマム級で、それぞれ世界王座を獲得し、去年４月に引退したあと、東京オリンピック出場を目指すことを表明しています。
しかし、日本ボクシング連盟は、規程にしがたって、プロ引退から３年以内の選手には、オリンピックの代表選考大会の出場資格であるアマチュア登録を認めていません。
１９日、大阪市内で開かれた記者会見で、高山選手の代理人を務める岡筋泰之弁護士は「連盟は、プロを引退した高山選手のアマチュア登録を拒否し、話し合いにも応じない」として、日本スポーツ仲裁機構に調停を申し立てたことを明らかにしました。
また高山選手も「２０２０年の東京五輪まで刻一刻と時間が迫る中、日本代表を目指す、いちアマチュア選手として、いまできることをしっかりしていきたい」と決意を述べました。
一方、日本ボクシング連盟は、「連盟は、規程にもとづいて行動しており、申し立てへの対応は考えていない」とする立場をとっています。
【高山選手とは】
高山勝成選手は、大阪市出身の３４歳。
１４歳からボクシングを始め、１７歳でプロデビューしました。
平成１７年にＷＢＣのミニマム級で世界王座を獲得し、その後、ほかの団体にも挑戦して日本人として初めておもな４つの団体でいずれも世界チャンピオンになりました。
そして去年４月、高山選手は、２０２０年の東京オリンピックに出場して、金メダルを目指したいとして、プロを引退しました。
【五輪出場めぐる動き】
オリンピックに出場する日本代表になるためには、日本ボクシング連盟にアマチュア登録をしたうえで、代表選考大会などを勝ち抜くことが必要です。
連盟は、アマチュアの選手がお金や商業宣伝などを目的としてボクシングにかかわることを認めないという基本方針から、アマチュアの登録や復帰に関する規程で「プロ引退から３年以上経過していること」としています。
高山選手は、プロ引退後の去年６月に、アマチュア登録を申請しましたが、連盟は、引退から３年以上たっていないとして、登録を認めませんでした。
これに対して、高山選手は、支援者などからおよそ２万５０００人余りの署名を集めて、アマチュア登録ができるよう連盟の規程の見直しを求めました。
また、ことし３月には、ＪＯＣ＝日本オリンピック委員会の橋本聖子副会長と面会し、規程の見直しに向けた支援を訴えました。
しかし、連盟が、「規程にもとづいて対応する」として、アマチュア登録の申請を受け付けなかったため、高山選手は、「オリンピック憲章はすべてのアスリートに出場の機会を認めていて連盟の対応は不当だ」として、１９日、日本スポーツ仲裁機構に調停を申し立てました。
【五輪とプロ選手】
アマチュアスポーツの祭典とも言われたオリンピックも近年はプロ選手の出場が増えています。
ＩＯＣ＝国際オリンピック委員会が定めるオリンピック憲章では、１９７４年に「アマチュア」という文言が削除され、その後、プロ選手の出場が可能になりました。
１９８８年のソウル大会では、女子テニスで当時、西ドイツのプロ選手、シュテフィ・グラフ選手が金メダルを獲得しました。
１９９２年のバルセロナ大会では、バスケットボールにＮＢＡ＝アメリカプロバスケットボールのスター選手たちが出場して注目を集め、野球では２０００年のシドニー大会からプロ選手の参加が認められ、日本もプロ・アマ合同チームで臨みました。
おととし６月には国際ボクシング連盟がリオデジャネイロオリンピックにすべてのプロ選手が参加できるよう規定を改正し、今ではオリンピックの多くの競技でプロ選手が出場できるようになっています。
しかし、日本のアマチュアボクシングを統括する日本ボクシング連盟では、金銭目的や商業利用を目的とした競技を認めておらず、プロ選手のオリンピックへの参加を認めていないほか、アマチュアへの復帰に関しても、プロ組織からの脱退後３年以上の経過や、その間のアマチュアボクシングに対する指導実績などの条件がつけられています。

　高山選手、ネバーギブアップですなぁ～

　アマ協会にしたらややこしい問題起こしやがってって感じなんでしょうが、やりたいことを諦めない不屈の精神には恐れ入ります。

　実際、アマ選手登録できても東京五輪のボクシング代表になれるかどうかなんてわからないんですが夢に対する挑戦権すら与えられないことに異議申し立てするのは正当だと思います。

　自分はアマとは全く関係してないんで気楽な立場なんで高山君の知り合いとして応援したいです！