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訃報 元日本王者、穂積秀一さんが亡くなったようです…


 少し前なんですがBOXING MASTERさんの記事で元日本王者の穂積秀一さんの訃報の記事が載ってました。http://ameblo.jp/stanbox7/entry-12243838039.html
 ほかのニュースでは出てなかったので誤報かなって思って帝拳関係者の人にメールで聞いたら取材が来てたらしいので誤報ではないようですね…

 記事を探すために穂積さんの名前で検索すると「置き引き」の文字が…
 穂積さんは置き引きで逮捕されたことがあるんですがいまだに穂積さん=置き引きなんだなって悲しくなりました…
 そんな時にFB友にならせてもらっている元日本王者の高橋ナオトさんが穂積さんの置き引き事件の真相をFBに書いていました。

 転載させていただきます

元日本フライ級チャンピオンで世界タイトルマッチに2度挑戦した穂積秀一さんが亡くなった。57歳だって。早すぎるよ。
現役のころはビックマウスで世界も楽勝って言ってた。
でも世界初挑戦はラシアルに2ラウンドで木っ端微塵にされた。
再起してビックマウス封印。
2度目の世界は敵地に乗り込んだ。殴り勝たないと勝てない気持ちで戦ったと思う。
勇敢に散った。
そんな穂積さんがおれは好きだった。
何があった訳でない。ジムも帝拳でほんとにたまに出稽古に行くぐらい。
スパーを1度2度してるぐらい。
その程度のからみだったのにちょうど30年前。俺が日本バンタム級タイトルマッチ初挑戦の時。
ワールドボクシングに掲載された穂積さんの予想コメントが俺の中の穂積秀一を神にした。
「髙橋くんが勝ちます。何がいいではなく全てがいい」
もう少し書いてたと思うけど忘れた(笑)
当時やや不利予想が多い中ほんとに勇気をもらえた。
でも穂積さんのことを一番書きたいことはここじゃないんだ。
ほんと不運だったと思う。
それは置き引き事件。
当時携帯電話はなく街中には電話ボックスが
多くあった。 
穂積さんが電話をするつもりで入るとそこには荷物の入ってる紙袋が。
穂積さんはあれっと思い中身を確認していると持ち主が警察官と現れて逮捕となった。
世間には置き引きに警察暴行と発表されたみたい。
おまわりさん殴ったんですかって聞いたら腕を掴んできてイテェなって振りほどいたら暴行扱いになったって。
やってない証拠が一日で釈放。
全部やってたら何年か刑務所入るでしょ。
次の日に新聞載ったせいで仕事はクビになり周りからは犯罪者と見られた。
今でもこの時に穂積さんが話したことをよく覚えてる
「ふっと入った電話ボックスに紙袋が置いてあったら普通何だって思って中身見ないか?」
そお言われた時に俺は何度もうなづいた。
この事件を知ってる人からは置き引きやろうや警官殴りやろうって思われてただろうな。
穂積さんが
「俺が本気で殴ってやろうと思ったらおまわりの1人2人死んでるよ」

「穂積さんパンチ軽いじゃん(笑)」
このやりとりが懐かしい。
みんなに置き引き事件の真相を知ってほしいな。

 これが真相らしいです…
 オイラ自身、ずっと穂積さんが置き引きしたものと思っていたので本当に申し訳なくなりました…
 少しでも多くの人に事件の真相を知ってもらい故人の名誉を回復させたいと思いこの記事を書きました。

 では穂積さんの選手としての軌跡を。

イメージ 1
穂積秀一(帝拳
                          元日本ライトフライ、フライ級王者
                          戦績 34戦29勝(8KO)5敗

 デビューから12連勝を飾り友利正の持つ日本ジュニア・フライ級タイトルに挑み、判定勝ちで無敗のままに本王者に。
 しかし、次戦で東洋王者、楊 弘洙に挑み9ラウンドKO負けで初黒星を喫してしまう。
 再起後、3連勝し、一階級上げて玉城和昌の日本フライ級王座に挑むも判定負け。
 二戦はさんで舟木一良に移動した日本タイトルに挑み判定で勝利し日本タイトル二階級制覇を達成。
 初防衛戦はダイレクトリターンマッチで舟木を返り討ちにしV1。
 その勢いに乗り世界タイトルに挑む。
 相手はWBAフライ級王者、サントス・ラシアル。
 しかしこの初挑戦は2ラウンドKOで敗れるのだった…
 戦前に大口をたたいていたせいで色々と批判を浴びたのでここからは大口をたたくこともなく実力を示すためにハード路線を歩むことに。
 持っていた日本タイトル二度目の防衛戦は世界挑戦経験もある黒人とのハーフで話題になった石井幸喜。
 石井ヲ8ラウンドKOで切って落とし二度目の防衛とともに石井を引退へと追い込む。
 風来ゆうとを9ラウンドに倒し3度目の防衛、風来ゆうとは来れ以降全然勝てなくなりました…
 一階級上の日本王者、渡辺陸奥雄とノンタイル戦で戦い判定で勝利。
 渡辺陸奥雄もこの敗北後に日本タイトルを奪われた後負け続けています、穂積さんはパンチはなかったようですが選手の調子を狂わす魔術を持ってた?(笑)
 事実上の3階級制覇をした後、ジャッカル丸山と対戦し勝利。
 この試合がジャッカル丸山の引退試合となった。
 外国人とのノンタイトルを一戦はさんで日本タイトルの4度目の防衛を、打越芳幸と戦い判定勝ち。
 5度目の防衛戦を元日本ジュニアフライ級王者、竹下鉄美と争い判定勝ち。
 6度目の防衛戦は榊原隆史を9ラウンドTKOでくだす。
 満を持して再度世界にアタックが決まる。
 相手はWBAフライ級王者、イラリオ・サパタ。
 これも相手との相性が悪く判定負けを喫する…
 ジョセフ・ラドペと再起戦を行い判定勝ちし再起するも韓国遠征の試合で孫 五空に判定負けこの試合を最後にグローブを壁につるすのだった…